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TAMRON 90mm F/2.8 Di III MACRO VXD(Zマウント) ゆるふわレビュー

祝!タムキュー発売!!!

2024/10/24―――。
TAMRONが誇る銘玉の最新作が発売されました。

なので、買いました。それはそう。

 


レンズ本体は半光沢のような感じ。
Zマウントレンズの最初期のツヤツヤレンズと最近のマットな質感の中間くらい?
付属品として、大き目の丸型フードもあります。


フィルターにはスライド窓があり、これによってC-PLなどの回転式フィルターをフードを付けたまま操作が可能とのことです。

 

レンズのスイッチ類。
フォーカスセットボタンとフォーカスリミッタースイッチがあります。
これに加えて、USB type-Cの差し口があり、各種カスタマイズやファームウェアアップデートが可能です。
USB type-Cにはキャップが無く、常に剥き出しなのは気になるところ。

 



Z50に装着。

公式曰く、コンパクトな中望遠とは書いてあったがどうでしょうね…?
ただ、インナーズームなのでこれ以上伸びることはありません。

ちなみにレンズキャップはNIKON純正より1mmくらい厚かったです。

 

その他詳細は公式サイトをご確認ください。

www.tamron.com

レビューとは言ってますが、ゆるふわなのでね。はい。

 

 

 

以下、カメラはZ5を使用しています。

 

 

試写① フィギュア撮り


1/15sec | f3.2 | ISO100 | ±0.0EV | フルサイズ

 

普段、フィギュア撮りでは『NIKKOR Z MC 50mm f/2.8』を使っているので、焦点距離の違いで被写体が浮き出てくるのを実感します。

 

同じ被写体で最短焦点距離F値を変えてみます。

なお、NIKONでは実効F値になり、最短焦点距離ではf5.6になります。
『MC 50mm』使っておきながら実効F値分かってなくて、ざっくり調べると、

・被写体が近いとレンズ伸びる。すると映像素子から見ると同じ絞りでも入る光の量が変わる。
NIKONは光の量を重視しているから実効F値を表示している。
ということらしい。

「f2.8ではあるんだけど、この光量じゃf2.8とは言えないよね」ってことらしい。
そもそもNIKONでは、マクロレンズではなくマイクロレンズと言っています。
その理由は『MC 50mm』の概要に書いてあり、その内容は以下の通り。

マクロレンズは本来、原寸大以上の倍率が得られる顕微鏡のような拡大光学系のレンズを指します。このためニコンは定義の厳密性をより重要視し、各社が「マクロレンズ」と呼ぶ縮小光学系で等倍撮影ができるレンズを「マイクロレンズ」と呼んでいます。

自社で顕微鏡も作っているからこそ厳密に区別してますよってことですね。NIKONが頑なに実効F値にしているのもこういうところから来ているんでしょう。

どうですか?筆者はそういうNIKONが大好きです。
まぁ普通にマクロレンズって言うし今時マニュアルで露出合わせることも少ないから実効F値出されてもね?とは思う。

 

ということで、最短焦点距離で実効F値5.6から二段階ずつ上げていきます。
ピントは右目に合わせています。


1/60sec | f5.6 | ISO100 | ±0.0EV | フルサイズ


1/40sec | f7.1 | ISO100 | ±0.0EV | フルサイズ


1/25sec | f9 | ISO100 | ±0.0EV | フルサイズ


1/15sec | f11 | ISO100 | ±0.0EV | フルサイズ


1/10sec | f14 | ISO100 | ±0.0EV | フルサイズ


1/6sec | f18 | ISO100 | ±0.0EV | フルサイズ


1/4sec | f22 | ISO100 | ±0.0EV | フルサイズ


1/2sec | f29 | ISO100 | ±0.0EV | フルサイズ


1/2sec | f32 | ISO100 | ±0.0EV | フルサイズ

 

公式でうたわれている通り、とろけるボケ味です。
最後のf32では左肩が隠れているのが分かりますが、最初のf5.6では溶けてる。

左目にもピントが合い始めるのは、f14以降でした。
計算式は『実効F値 = 設定したF値 × (1 + (撮影倍率))』らしいので、公称F値に言い換えると、f14=f7となり、f6.3かf8辺りですね。そう言われると納得感がある。

 

 


1/30sec | f3.5 | ISO100 | ±0.0EV | フルサイズ

 


1/20sec | f3.2 | ISO100 | ±0.0EV | フルサイズ

 


1/15sec | f4 | ISO100 | ±0.0EV | フルサイズ

 


0.77sec | f13 | ISO100 | ±0.0EV | フルサイズ

 


1/6sec | f16 | ISO100 | ±0.0EV | APS-C

 

最後の被写体は1/64スケールを最短撮影距離(撮影倍率=1)で、APS-Cクロックアップして撮りました。実際の撮影風景は↓の通り。

1/64の仕事猫は2cmに満たないサイズですが、これを画面いっぱいに撮れるのはマクロレンズならでは。

 

 

 

試写② おでかけ


1/40sec | f2.8 | ISO1600 | ±0.0EV | フルサイズ

 


1/100sec | f2.8 | ISO800 | ±0.0EV | フルサイズ

 


1/80sec | f2.8 | ISO1600 | ±0.0EV | フルサイズ

 


1/250sec | f3 | ISO400 | ±0.0EV | フルサイズ

 


1/15sec | f3 | ISO3200 | ±0.0EV | フルサイズ

 


1/8sec | f3 | ISO1600 | ±0.0EV | フルサイズ

 


1/80sec | f3.2 | ISO1600 | ±0.0EV | フルサイズ

 


1/25sec | f2.8 | ISO1600 | ±0.0EV | フルサイズ

 


1/25sec | f3.2 | ISO1600 | ±0.0EV | フルサイズ

 

 

総評

銘玉の最新作は想像以上の美しさでした。

 

実はタムキューはこれが初めて。
フィギュア撮り界隈ではタムキュー使っておけば間違いないと評判でしたが、Fマウント使用時は既にNIKONマクロレンズを持っていたし、当時のTAMRONレンズの金環があまり好みではなく、スルーしていました。

が、ここに来て最新作のタムキューの発表。
けどまぁ、マウント径の違いでZマウントが発売されるのはEマウントの1年後かな…と思いきや同時発売。
嬉しさと期待で予約開始当日に予約させてもらいました。(Zマウントの方が多少高いのは目を逸らしながら)

 

普段あまり使わない90mmという焦点距離で、ファインダーを覗くと思ったり近くで驚きましたが、マクロなので問題なくシャッターが切れます。

夜景では光が丸ボケになるのが美しい。

布や革の描写も良く、質感が伝わってきました。

フィギュア撮りも、公式の文言をそのまま使わせてもらうと、"被写体を際立たせる立体的な描写"です。強い。

 

写りは文句なしですが、それ以外で気になったのは2点。

1つは前述の通り、USB Type-cが剥き出しな点。市販のカバーキャップ使えばフォローできますが、最初から付属してくれてもいいのでは?と思った。

2つ目は好みの問題ですが、フォーカスリングのトルク感はもうちょい渋めが良かったかなというところ。

 

いずれにしてもこの写りの前では些細なことですね。
タムキュー恐るべし。